ChatGPTとGeminiを仕事に使おうとすると、「結局どっちを使えばいいの?」と迷うことがあります。
機能や料金を比較して、どちらか一方を選ぼうと考える人も多いかもしれません。
しかし、みちひらきクリエイトでは現在、どちらか一方を選ぶのではなく、それぞれに役割を与えて併用する方法を試しています。
基本的な考え方はシンプルです。
ChatGPTをメインの制作担当にする。Geminiには別視点から調査・チェックしてもらう。最後は人間が判断する。
この記事では「ChatGPTとGeminiのどちらが優秀か」を決めるのではなく、実際の仕事の中で2つのAIをどう組み合わせているのかを紹介します。
なお、この記事自体もこの制作方法を使って作成している、第1号のテスト記事です。
結論|ChatGPTとGeminiは「比較」より「役割分担」で使う
| 工程 | 担当 |
| テーマ・目的を決める | 人間 |
| 企画・構成を考える | ChatGPT |
| 原稿を制作する | ChatGPT |
| 検索意図・競合を調査する | Gemini |
| 別視点から原稿をチェックする | Gemini |
| 問題箇所を修正する | ChatGPT |
| 最終的に採用する内容を決める | 人間 |
これは、「ChatGPTは必ず文章作成に強い」「Geminiは必ず調査に強い」という意味ではありません。
両サービスとも機能が増え続けていて、単純に「これはChatGPT専用」「これはGemini専用」と分けられるものではなくなっています。
2026年8月時点では、ChatGPTにもWebや指定サイトなどを利用して調査を行うDeep Researchがあり、GeminiにもGoogle検索などを情報源とするDeep Researchがあります。
そのため、私たちが重視しているのはAIそのものの優劣ではなく、「同じ仕事の中で、あえて違う役割を持たせること」です。
ChatGPTを「メイン制作担当」として使う
みちひらきクリエイトでは、ChatGPTを企画や制作を進めるメイン側として使っています。
たとえば記事なら、
- テーマを整理する
- 読者を考える
- 記事構成を作る
- 本文を書く
- 修正する
- 次の記事につなげる
といった作業です。
ここで便利なのが、継続して同じテーマを扱えることです。
ChatGPTのProjectsには、プロジェクト内で作成・アップロードしたチャットやファイルを文脈として扱うための仕組みがあります。
私たちの場合、記事を毎回完全なゼロから作りたいわけではありません。
- 「このサイトは何のために運営しているのか」
- 「どんな記事を作るのか」
- 「前の記事では何を決めたのか」
- 「ChatGPTとGeminiをどう分担するのか」
といった前提は、記事を作るたびに変わるものではありません。
こうした長く続く仕事では、同じ文脈を引き継ぎながら作業できる環境を作っておくことで、毎回最初から説明する手間を減らせます。
つまり、ChatGPTを単発の「質問に答えてくれるAI」ではなく、一緒に仕事を継続していく制作スペースとして使っています。
Geminiを「別視点の調査・QA担当」として使う
一方、Geminiにはあえて別の役割を持たせています。
ChatGPTで作った企画や文章を、そのままChatGPT自身に確認させるだけではなく、別のAIにも見てもらいます。
たとえば、
- 事実関係に怪しい部分はないか
- 説明不足はないか
- 一般論だけになっていないか
- 読者の検索意図から外れていないか
- 競合記事と似た内容になっていないか
- 古い情報を使っていないか
- 根拠の弱い断定はないか
といったチェックです。
GeminiのDeep Researchでは、Google検索が標準の調査ソースとして利用されます。
必要に応じてGmailやGoogle Driveなどの情報を調査ソースへ追加することもできます。
ただし、「Geminiに確認させたから正しい」わけではありません。
ChatGPTとGeminiが同じ間違いをする可能性もあります。
そのため、数字・料金・製品仕様・サービス内容・制度など、間違えると問題になる情報については、最終的に公式サイトなどの一次情報へ戻って確認します。
Geminiに任せているのは「正解を決める役割」ではなく、自分たちだけでは見落としたかもしれない問題を見つける役割です。
実際にはどう分業している?
現在試している記事制作フローは次のようになっています。
1.人間が記事テーマを決める
まず「何を書くか」「誰に何を伝えるか」を決めます。
AIが出してきたテーマをそのまま採用するのではなく、自分たちが実体験や独自の情報を追加できるかも考えます。
2.Geminiで検索意図・競合を先に調べる
本文を書き始める前に、
- 現在どんな記事が上位にあるか
- 読者は何を知りたいのか
- 競合がどんな内容を書いているのか
- 逆に競合が書いていないことは何か
を調査します。
完成した後に「そもそも記事の方向が違った」と気づくと、手戻りが大きいためです。
3.ChatGPTで記事を設計する
Geminiの調査結果も材料にしながら、
- 記事の結論
- 想定読者
- 見出し
- 独自性
- 必要な一次情報
などを整理します。
4.人間の実体験を先に入れる
ここも重要です。
文章を書き終わってから体験談を追加するのではなく、「この記事では自分たちのどんな経験を使えるか」を先に決めます。
AIに架空の体験談を作らせることはしません。
5.ChatGPTで初稿を作る
ここまで材料を揃えてから初めて本文を作ります。
6.GeminiにQAを依頼する
完成した文章について、問題点を見つけることを目的にレビューしてもらいます。
ただ文章をきれいにしてもらうのではなく、
- クリティカルな問題
- 改善した方がいい部分
- さらに追加できる実体験
に分けて指摘してもらいます。
7.ChatGPTで修正する
Geminiの指摘を踏まえて再度修正します。
ただし、Geminiの提案を無条件に採用するわけではありません。
指摘自体が正しいかも確認します。
8.最後は人間が判断する
最終的に公開する文章を決めるのは人間です。
AI同士の多数決ではありません。
ChatGPTとGeminiの意見が違ったらどうする?
複数のAIを使っていると、当然回答が食い違うことがあります。
ChatGPTはAを勧める。
GeminiはBを勧める。
事実として確認できる内容なら、公式情報などに戻って確認できます。
問題は、
- どちらの構成が読みやすいか
- どちらの企画を採用するか
- どこまで説明するか
- 何を優先するか
といった、正解が一つではないケースです。
この場合、AI同士に多数決をさせるのではなく、今回の仕事の目的に合っている方を人間が選びます。
AIは判断材料を増やしてくれます。
しかし、最終的な目的まで決めてくれるわけではありません。
実際に感じている大きなメリットは「まとまった時間がなくても仕事が進むこと」
私自身、この使い方で特に大きいと感じているのが、「まとまった時間を確保して、一気に結果を出さなければならない」というプレッシャーが減ることです。
仕事や移動がある日は、毎日何時間もパソコンの前に座れるわけではありません。
実際に、携帯販売の仕事で現場へ向かっている移動中や、仕事と仕事の間に少し時間が空いたときなど、ノートPCを開くほどではない時間がよくあります。
そうした時間でも、スマートフォンからChatGPTやGeminiを使えば、
- 記事のテーマだけ整理しておく
- 構成の続きを考える
- 調査だけ先に進めておく
といった作業ができます。
以前なら、
「今日はまとまった時間が取れないから、これはまた今度やろう」
となりやすかった作業でも、少しずつ前に進められます。
たとえば、
移動中にスマホでテーマを整理する。
↓
空いた時間にChatGPTと構成を考える。
↓
Geminiに調査を依頼する。
↓
まとまった時間が取れたときに最終確認する。
という進め方です。
1回の作業時間が短くても、次に再開するときに続きを進められる環境を作っておけば、
「今日は30分しかないから何もできない」から、「30分あるからここまで進めよう」へ変えられます。
私にとっては、AIの文章生成能力そのものより、こちらの方が仕事への影響は大きいと感じています。
もちろん、2つのAIを使うデメリットもある
AIを2つ使えば、何でも効率化するわけではありません。
実際にはデメリットもあります。
確認工程を増やしすぎると遅くなる
ChatGPTで確認して、Geminiで確認して、またChatGPTに戻して……。
これを何度も繰り返せば、当然時間がかかります。
細かい部分まで毎回AI同士で議論させる必要はありません。
重要度の高い記事ではしっかり確認し、補助的な記事ではチェックを軽くするなど、内容によって工程を変えた方が効率的だと考えています。
2つとも間違うことがある
違うAIを使ったからといって、必ずどちらかが正解するわけではありません。
同じ誤情報を参照したり、似た推測をしたりする可能性もあります。
そのため、重要な情報は一次情報まで確認します。
判断する項目が増える
AIを増やすと意見も増えます。
選択肢が増えることはメリットですが、
「結局どれを採用するの?」
を決める必要も出てきます。
そのためAIを使う前に、
何のためにこの仕事をしているのか
を決めておくことが重要になります。
実はこの記事自体が第1号のテスト
ここまで紹介してきた方法は、完成した理論を後から説明しているわけではありません。
今まさに、この方法を使って記事制作の仕組みを作っている途中です。
上で紹介した記事制作の8工程も、この記事を作る際に実際に使っています。
つまり、この記事自体が最初の実験です。
今後公開した記事については、Google Search Consoleなどの実際のデータも確認しながら、
- 本当に検索されるのか
- どんなキーワードで表示されるのか
- どの記事が読まれるのか
- この制作方法に改善点はないか
を検証していきます。
うまくいかなければ、やり方も変えます。
完成した方法を教えるのではなく、実際に使いながら改善していく過程も含めて発信していくというのが、みちひらきクリエイトの記事メディアで目指していることの一つです。
また、YouTube動画制作でもChatGPTやGeminiなどを使った分業を現在検証しています。
こちらはまだ運用方法を固めている段階なので、実際の制作フローがまとまった段階で別の記事として紹介する予定です。
まとめ|AIを1つに決めるより「役割」を決める
ChatGPTとGeminiのどちらを使うべきか。
その答えは、必ずしも一つを選ぶことではありません。
みちひらきクリエイトでは現在、
- ChatGPT=制作を進める担当
- Gemini=調査・別視点からチェックする担当
- 人間=経験を加え、最終判断する担当
という形で使い分けています。
重要なのは、「どのAIが一番強いか」ではなく、「自分の仕事の中で何を担当させるか」だと考えています。
そして個人的には、AIを使う大きなメリットの一つは、単に文章を早く書けることだけではありません。
まとまった時間が取れない日でも、少しずつ仕事を前に進められること。
これは複数の仕事を並行している人や、移動が多い人にとっても、一つの使い方になると思います。
この記事もまだ第1号です。
今後実際に運用しながら、ChatGPTとGeminiの役割分担や記事制作方法についても検証し、結果に応じてこの記事自体も更新していきます。